

2008年11月05日発売
2MC+1DJスタイルの男性3人ユニット、0 SOUL 7(ゼロ・ソウル・セブン)が11月5日に、メジャー第2弾シングルを発売する。今年7月に「東京元年」でメジャーデビューを果たした彼ら。インディーズ時代から注目を浴びており、これまでにリリースした主要作品はどれも1万枚を超えるセールスを記録している。そんな彼らの特長は“リアルストーリーソング”。実直ながらも曲に込められた思いは経験に基づいているため深い。シンプルな歌詞構成はダイレクトに感情を刺激し、思わず涙腺が緩んでしまうと言ったところだ。デビュー曲「東京元年」ではメジャーデビューまでの軌跡や思いなどが綴られていたが、第2弾シングルで初めて両親への思いを綴る。今回はそのシングル「薬箱」を紹介したい。
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このシングルはまず歌詞に目を通してから曲を聴いてもらいたい。その理由は事後に分かることだが、敢て言えば、歌詞と曲がそれぞれの物語を形成しているからだ。歌詞が示すメッセージと、曲が伝えるメッセージは対極にあり、違った捉え方ができる。「詞を読んでから聞く曲は入り込み方が違う。彼らの強さはまさにそこにある」と、レコード会社の担当者が語るように、今作はそれが体感できる作品であるし、まさに異色の作品でもある。「(歌詞一部)あなたの影が胸の奥のところ 支えになって頑張れそう だから心配しなくていいよ――」この一文でも感じられると思うが、飾らない歌詞の一句一句は心地よく身体に馴染み、断片的な過去の描写を刺激する。ひとりひとりの懐かしい想いを回想してくれているようにも見える。その後の感性は人様々だが少なくても暖かい温もりが灯るのは確かだ。
本作品を詳しく紹介する前に、まず彼らを紹介しておこう。0 SOUL 7(ゼロ・ソウル・セブン)。2004年に結成した2MC1DJスタイルのユニットで、Sun-High (SINGER&MC)、BABE.RYOTA (MC.TRACK MAKER)、DJ TSUNE (DJ,BEATMAKING)の男性3人で構成される。平気年齢は25歳。2006年9月にインディーズデビューすると、テレビ東京系「音楽缶」の9月度オープニングテーマに起用され、翌年4月に発売したミニアルバム「ZERO SOUL SEVEN II」でオリコンインディーズチャートで初登場9位、タワーレコード渋谷店J-INDIESチャートでは3位を記録した。“Tell you”“Stick it out”がテレビ東京系人気番組「ハマランチョ」「クルマのツボ」のテーマ曲に起用されると、08年2月に発売した「ZERO SOUL SEVEN III」ではオリコンインディーズチャート初登場5位を記録。そして7月に「東京元年」でテイチクエンタテインメント・インペリアルレコードからメジャーデビューを果たした。
そんな彼の特長とするところは、何と言っても“ストーリー性”だ。ユニット名の由来でもある「全ての感情を嘘偽りなくリアルに音で表現してたい」でも分かるとおりとにかく実直だ。一見、飾りのない直球勝負的な歌詞にも見えるが、伝えたいメッセージをそれぞれに見合った言葉数で的確に表現されているし、実体験に基づいているため説得力がある。歌詞単独でも物語は確立されている。曲の方と言えば、Sun-Highの伸びやかで澄み切った声と、BABE.RYOTAの魂のこもったラップ、聴く者を虜にするメロディラインが特長で、最終的な曲全体を見事なまでにコーティングし磨き上げている。こういった彼らの作風はデビュー曲「東京元年」でも遺憾なく発揮されている。この「東京元年」ではメンバーが夢の実現(=メジャーデビュー)のために上京してからの経験、物語が綴られている。慣れない東京暮らしやその葛藤、大切な仲間との出会い、それを支えてくれた両親への感謝の気持ちをリアルなまでに表現。リスナーからの支持を得て見事、ヒットに繋がった。
そして今作。メジャー2作品目となる「薬箱」は、O SOUL 7が初めて両親だけに向けて綴った曲だ。改めてそのタイトルを耳にしたとき、今さらながら気づいたことがある。そう。『薬箱』。母親、父親の温もりの象徴なのかもしれない、と。幼い頃、足を擦りむき涙する僕に、私に、優しい手で傷口に薬を塗りこみ、絆創膏を貼ってくれた。熱で唸る私に、僕に、暖かいお粥と、薬を置いてくれた。薬箱の中で鳴る箱同士がぶつかり合う音。それは今振りかえってみれば懐かしい、温もりの音のように感じる。彼らが綴ったエピソードとは多少異なるが、この歌詞を通して、この曲を聴いたあとで感じることは一緒だと思う。
そもそも曲の物語はこうだ。――数年前、夢を追いかけて家を飛び出した息子に、反対しながらも健康を祈って渡した『薬箱』。今、薬箱の中にはなくなった薬の代わりに親からの手紙が詰まっている。辛い時、苦しい時、手紙を読み見返しては親の言葉に優しさを感じ、心の傷を治してくれた『薬箱』。ただ伝えたい。両親へ「ありがとう」、そして「心配しなくてもいいからね」――。
優しいメロディーと繊細なコーラスは、ついつい歌詞の意味を通り越して、浸ってしまう。それだけ曲の仕上がりも良いということが言えるのだが、歌詞と曲が2本の柱(物語)として別格に存在しているようにも見える。2部構成と言うべきか。歌詞は言わば彼らの等身大であり、私たちはしばし彼らの表現を借りて想いに浸かる。用意された台本を広げ胸に焼き付ける。それを形にする演者は私たち自身なのだ。それと対極にあるのが曲だ。先ほどまで演者だった私たちは観衆となる。目の前に浮き上がった物語をO SOUL 7が耳元で囁き演出する。見えない膜のようなものが全身を包み込み、癒してくれる感じだ。言い換えればこの曲には受動的な側面と能動的な側面が両立している。
今も変わりゆく状況の中で、流されそうになりながらも自分達が見えているもの全てを飾ることなくリアルに表現しているO SOUL 7。歌詞とメロディーはその代弁者であり、共に生きる仲間、家族、そして自分達の支えであるリスナーへと魂の重さで量られた真っ直ぐなメッセージを伝えている。
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気になる歌詞だが、TEICHIKU Music Channel(youTube内)でフル配信中のPVにテロップとして流れているのでぜひチェックしよう!!
≫http://jp.youtube.com/watch?v=CjboYZXD4Vo (youTube)