THE NOVEMBERS 「picnic」 特集

前作から7カ月、待望のフルアルバムが完成した。
オルタナティブな楽曲に磨きが掛かり鋭さと甘美なやさしさを併せ持つ。
今作もTHE NOVEMBERSの特徴とも言える衝撃的な映画をみているような作品である。
2008年06月04日発売
ミニアルバムから7カ月、待望のファーストフルアルバムが完成。
『鋭き轟音』と『甘美なやさしさ』を併せ持つ彼らの魅力が爛漫に開花し、オルタナティブな楽曲群に更に磨きが掛かった。
『衝撃的な映画をみているよう』とされるTHE NOVEMBERSの特徴がこのアルバムには詰め込まれている。
彼らの音楽は決して緩みが無い。1本の糸が磨り減り切れる寸前の緊張状態、そこから生まれる緊張と破壊力は、聞く者の何処かを心地よくそ削ぎ落とし、何かを与えてくれる。乾いた声、耳に残るギター、「一人称の僕」を視点とする歌詞、そして最後に残る強さと潔さ。安易にネガティブを寝床とするバンドたちに背を向けて、彼らの芯はしっかりと前を向いている。だからこそ、この10曲入りアルバムの最後の曲は「picnic」。終わりでなく新たな始まりを暗示する。
前作では、敢えて出していない要素が顕著に表れているのがM-1「こわれる」。うねるドラムとベースに2本の轟音ギターが重なり小林(VO.G)の感情を剥き出しにした金切り声が響く。 その要素はM-2「Arlequin」M-6「僕らの悲鳴」M-9「白痴」にも共通に現れ、M-3「chernobyl」やM-4「アマレット」M-7「ガムシロップ」で見せる包み込む様なやさしさをも、今作の彼らは持ち合わせている。 そして、M-5「ewe」M-8「アイラブユー」では前作の特徴である青さや清々しさを失う事無く新たな形で表現。 M-10は今作で最も前向きな世界観を持ち合わせている「picnic」。 「ここで幸せになる」...紛れもなく自分の足で立つ場所は常に「ここ」、幸せになるのも不幸になるのも「ここ」であるとうたう。ここでうたい、ここで全てが始まっていく。
サウンドのキーワードは『鉄』。耳障りの良い音では伝えきれない世界を描き切るために敢えて、ざらりとして生々しくデザインされている。レコーディングでは、極小ブースでギターアンプをフルボリュームに、アンプもケンゴ(G)も悲鳴をあげる程のギリギリ爆音の中で録音。ドラムテックを起用し、表現する音の純度が高まった。
そして、今作も一発録りのみでテイクを重ねずに、緊張感と衝動を封じ込めた。
2008年は、tacicaやPeople In The Box等、同世代のバンドとのツアーを行うなど精力的に活動の幅を広げていく。
THE NOVEMBERSは世界と向き合い、「ここ」に立っている。
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