LOST IN TIME、再出発を誓い日比谷野音でツアー最終公演
<ツアー 2007“俺たちの旅 -旅立ち編-”>◇最終公演◇5月19日◇東京・日比谷野外音楽堂
LOST IN TIMEが先月19日、東京・日比谷野外音楽堂でツアー最終公演を行った。昨年、メンバーの脱退など大きなうねりのなかで着実に変化を遂げてきた彼ら。海北はベースからギターに持ち替え、サポートメンバー弥吉淳二(G)、有江嘉典(B)、渡辺シュンスケ(K)を加え5人でスタートを切った新生LOST IN TIME。3月2日にアルバム「さぁ、旅を始めよう」をリリースし、翌月1日から5大都市ツアー「俺たちの旅‐旅立ち編‐」をスタートさせ、この日、彼らにとって聖地となりつつある2度目の日比谷野音でファイルナルを迎えた。
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この日の天候は雨。先日の天候から比べると嘘のような悪天候。気温も16度と寒い。それでも開演前には雨はやみ、会場内にはグッズを買うファンで埋め尽くされ賑わいを見せていた。
ライブは海北の高らかに挙げた気勢で始まった。1発目は“ヒカリ”。映画のように雲が晴れることはなかったがいきなりのトップスピードに寒さも吹き飛ぶ。海北の「始まったぞー! みんなのっているか! みんな大好きだ!」の呼び掛けにますますヒートアップ。勢いをそのままに2曲目“告白”へと流れた。
3曲目は“花”。「ぼくたちはこの曲からはじまりました」と海北が紹介したこの曲は、02年リリースの1stアルバム「冬空と君の手」に収められた初期の曲。原点に振り返っているかのように、いつになく力強く、たくましくも聞こえた。6曲目に差し掛かる前、海北のMCが入る「ようこそ、いらっしゃいました! すごく楽しみにしていたから、雨が降らずに良かった!」。当然ファンも大歓喜。
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ロストの曲はシンプルでいながら重圧がある。このライブでも「僕たちは歌い手なんでね。伝えたいメッセージは曲に」と海北が語っているように曲に込められた“言葉”はストレートに表現され、ファンの心にダイレクトに投げ込まれる。それが実に気持ちいサウンドと雰囲気を作り出してくれる。
今回のライブも同様に、いや新生ロストとして更にパワーアップしたサウンドと語り口でファンを魅了した。7曲目“最後の一球”の前に語りかけた「いろんな不条理は弱者に降りかかって、それでも一生懸命やることは決してかっこ悪いことじゃない」にしても、10曲目の“カッターナイフ”で訴えた“日ごろ起きている事件と照らしあわせて、いつ誰が当事者になるかわからないこと”にしても、重みと説得力があった。
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7曲目を終え感動に浸った会場は静まり返っていた。海北はそんな会場を見渡し「静かです(笑) みんないます? みんないるよな(笑)」と笑いを誘い「今日はおふくろが来ています。おやじを呼ぶのは失敗しました。まだまだってことですかね。まだまだ故郷には帰れないね」と感動の名曲“まだ故郷へは帰れない”を披露した。
9曲目に入りここでファンサービス。 荒井由実の名曲“卒業写真”を弾き語りで披露。「朝起きたら雨が降っていてできないと思っていたら…」との入り口でその日の心境を歌にした。曲が終わるとメンバー紹介。ここではギター弥吉淳二と、キーボード渡辺シュンスケのふたりを紹介し、カッターナイフを演奏。このとき海北の呼びかけで会場は全員が座って聴く妙な雰囲気に包まれた。演後ここでベース有江嘉典とドラムス大岡が紹介され、5人が揃った。海北は第1回目の野音ライブを思い出して「あの時も寒かったーー」とアドリブで“夕焼けこやけ”を弾き語った。和やかな雰囲気に包まれたまま “北風と太陽”、“されど犬走る”、“背中のバラッド”を披露。来場していた大岡の父に送った“背中のバラッド”は曲終了間際には興奮高まった大岡が「父ちゃん、ありがとうーーー!」と叫び、「あっ!言っちゃった」と照れる場面も。
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「楽しんでますか! すげぇー俺楽しい!」との一声ではじまった後半は感動に擽られた前半に比べ、疾走感たっぷりのナンバーが続く。白光が四方八方に散りばめられ、波動がファンの気持ちを走り出させる。拳をかかげ、頭を振り、ジャンプしてみせるファンに、容赦なくハードなロックがつぎ込まれる。ドーパミンやらアレドナリンやらが出まくりの状態で、いよいよ最後の曲に差し掛かる。
「今日は本当にどうもありがとう! これまでいろいろあった。その都度助けてもらった。去年と今年ではいろいろ変わった。これから先変わらずにいることは約束できないけど、約束できることは1曲1曲真心込めて歌うこと。だからみんな見ててよ! 走ります!」と宣言しラストの曲“手紙”を披露した。
興奮覚めやらぬなか、アンコールとして披露された曲は、“さぁ旅をはじめよう”と新曲“海は今”、“然様ならば”。これまでに演奏された曲がこれまでの歩みだとしたらアンコールで披露された曲はこれからの道、新しい道を意味したものであったのかもしれない。最後にふさわしくこれからの彼らを期待させるメッセージ力のある歌は、清々しい気持ちさと余韻をファンの心をやさしく包んでくれた。ツアーはこれでファイナル。しかし、新しく変化を遂げたLOST IN TIMEはこの地を拠点に新たにスタートを切った。
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