


<2008.09.21(sun)2日目 さいたまスーパーアリーナ>
予想を覆す強烈な閃光を放ち登場したのは中島美嘉だった。両手首にタトゥーのペイントを施し、これまでの中島色をぶち破るワイルドなロックナンバー『I DON’T KONW』で登場すると、ロックの生々しい躍動感を浴びせる。唸る様に女性客から「カッコいい!」との声が挙がる。
「今日も最後まで心を込めて歌いたいと思います」と決意を改めた次曲は『見えない星』と『WILL』。先程のワイルドさから急転直下。優しいバラードがステージ一面を包む。その姿は木漏れ日が差す清流の中で水に足をつけて歌うフェアリーのようでもあった。その中でオーディエンスは中島が差し出した手に添え、導かれるようにゆっくりと浸る。そんな優しさと温もりが伝わる2曲だった。
そういう毅然とした姿とは対照的にMCではふんわりとしたムードでリラックスさせた。「星の綺麗な曲が出来たので聴いて頂きたいと思っているのですが歌ってもよろしいでしょうか」とオーディエンスに問うと大歓声で承諾を得る。照れるように「ありがとうございます」と言うものの、そのあとの言葉に詰まる。そんな姿を見かねてか、会場からは声援が送られる。そのときアリーナ席からメッセージボードが掲げられる。――もっちーとみかちんの組合せがたまんない――このメッセージを読み上げた中島は「ありがとう」と満面の笑顔をこぼした。会場から掲げられたメッセージボードを読み上げること自体珍しいことなのだが、平気でやってのける中島もすごい。がっちりと会場の心を掴んだところで新曲『ORION』を披露する。
新曲『ORION』は二宮和也、錦戸亮、戸田恵梨香、三浦友和出演TBS系金曜ドラマ「流星の絆」挿入歌にも起用されているナンバーだ。夏に終わりを告げ、そして秋、冬の到来を告げるオリオン座のように美しく、そして優しく歌い上げる。バラードだが決して冷たくなく、暖かさ・温もりを感じる。それは中島だから表現できるであろう、切な声がしっかりと導いている。
曲の美しさに感動し切った会場を今度は解す様に『LIFE』を披露。ここから一気に加速する。力強いボトムビートに支えられたアッパーな曲は高揚感を与えてくれる。ラストに向かいエネルギーを蓄えるようにリラックスムードのMCを入れる。
「次の曲で最後になります。ケータイ小説のテーマソングになった曲で配信限定なので知らない人が多いじゃないかな…」と弱腰で伝えると、会場からは「知ってるよー」の声が。それを受けて「…と思ったんですが、本当にすごくすごく…ありがとう(笑い)」と和ませた。それでも「すごくいい曲ができましたので皆さんにぜひ聴いていただきたいと思います。『あなたがいるから』」と伝えなおすと、大きな拍手が出迎えた。
夕焼けのようなオレンジ色のライトが会場を染めると、中島の歌声で過去を回想する。直線上に描く中島の目線と歌声。その先にある観客ひとりひとりの心に差し込んではその場で個々のドラマをプレイバックさせる。しかも優しく。
「ありがとうございました。最後まで楽しんでってください」と去った中島。やっぱり彼女を支える魅力は圧倒的な歌唱力と、同じ目線に立って語りかけてくれることなのだろう、と改めて思った。
【セットリスト】
01.I DON’T KNOW
MC
02.見えない星
03.WILL
MC
04.ORION
05.ILIFE
MC
06.あなたがいるから
※1日目は9月20日(土)開催。出演アーティストは5組
※2日目は9月21日(日)開催。出演アーティストは6組