


2008.09.20(sat) さいたまスーパーアリーナ
転換(休憩)を挟み再び会場の灯が落ちる。1stステージ同様5組のビッグアーティストが大型ビジョンを占拠する。2回目ともなれば慣れたものだ。次の登場アーティストへの期待感を楽しむように、回りだしたルーレットを眺めては手拍子を叩く。興奮の最高潮を発表時の歓喜に合わせるようにタイミング図りつつ激しく煽る。回転数が上がり画面に表示されているアー写が段つなぎから円柱を描く一本の線になった時、1秒の沈黙を置いて2ndアーティストの顔が現れた。秦基博だ。
高揚し切った会場をうまくコントロールしてみせたのが秦基博だ。音の静と動を巧みに操り1万7000人の懐に差し込む。実力派シンガーソングライターと称される所以がここにあるのだろう。息の合ったバンドサウンドに躍動感のある歌声は、遠くへ飛び散った鳩でさえ振り向かせるような、甘く、切なく、圧倒的な存在感だった。
インストをバックに静かに登場した秦はバックサウンドのアンサンブルに身を預け高音を鳴り上げる。そのまま『キミ、メグル、ボク』を歌い切ると「元気ですか!?秦基博です。皆エキサイトしてますか?エキサイトしてくれますか!」とご挨拶。その後ろで心地良いアップテンポなメロディを流れ出した。メジャーデビュー曲『シンクロ』だ。それまで聞き入っていたオーディエンスが前のめりになって弾ける。コード激しく刻みながら流し目で歌い上げる仕草は愛嬌があり魅了される。実に鮮やか。
興奮を引きずりながらMCに入る。「基本的にMCはお客さんに委ねているので…」と笑いを誘いつつ「一緒に盛り上がってくれますか!」とキメる。そこで披露した歌は新曲だ。タイトルは『赤が沈む』。メロディが流れると紅一点。秦に灯りにが集まる。圧巻する歌唱力は前2曲で十分証明されているのだが、改めてその迫力に感じ入る。心底を突く声はアリーナから2階席、3階席とめぐり天井へと突き轟いた。
ここでメンバー紹介。ここでも秦節を利かせる。「かなりのエキサイトを自分の中で見せていますけど。たぶん僕の冷静な顔がこう(無表情に)させているんです(笑い)」と一笑い。だがそのあとに魅せた曲は鳥肌が立ったばかりか爽やかなステージングに感動しききっきりで身を弛めるしかなかった。
大沢たかお、田中麗奈主演映画「築地魚河岸三代目」の主題歌『虹が消えた日』を披露したところで、ステージ上には秦ひとりになった。新曲『フォーエバーソング』の弾き語りだ。張り詰めた会場にせせらぐ歌声は時に突き破るほどの迫力が全体を覆うが一方で繊細な側面を持ち、オーディエンスひとりひとりの耳元に届けるかのようにふんわりとした音波が会場を巡る。力強く優しい歌声に包まれるようにだた身を寄せて聞き入った。
【セットリスト】
01.インスト~鱗
02.キミ、メグル、ボク
03.シンクロ
-MC-
04.赤が沈む
05.虹が消えた日
-弾き語り-
06.フォーエバーソング
※1日目は9月20日(土)開催。出演アーティストは5組
※2日目は9月21日(日)開催。出演アーティストは6組